「パクりんぼ」
ネット上に、弘兼憲史さんの『島耕作』シリーズ(講談社)に青木さんが話しているような話がごろごろでてくる。たとえばキッシンジャーアソシエイツなどがそうだが、もしかして青木さんはこれに協力していたのだろうか、あるいはゴーストで関わっていたのか、などの疑問の声があがっています。
私はネットでのあれこれを読むことはあっても、基本的にはノータッチというスタンスなのですが、この件についてだけは考えることもあり、このブログを通じて、疑問に答えておきます。
ご指摘のシリーズには私も目をとおしています。
(具体的には「取締役島耕作」「常務島耕作」それぞれ2002年から05年まで「週刊モーニング」に連載)
結論から言えば、この記述は私の著書からのパクリです。私は「島耕作」本の原案企画等々には一切関与も協力もしていません。もちろん、ゴーストでもありません。そもそも私はこれまでゴーストライターなるものを経験したことはないのです。
同時にまた原作者の引兼憲史さんからもこの件では一切連絡をいただいたこともありません。
上述の2冊は『島耕作』の中国ビジネス編というべき内容で、ここで無断引用されているのは、2002年の6月に私が『実業之日本社』から刊行した「人脈で読む中国の真実」の記述です。
本書のなかでは中国政府の田中角栄に対する高い評価や、キッシンジャーら米国政府要人たちの対中人脈、さらに中国経済の本質的脆弱性についても触れました。こうした記述がピックアップされ、コミックの中で私の知らないうちに使われていたのです。
「人脈で読む中国の真実」は私の二冊目の単行本ですが、現在は絶版中で、担当編集者も同社をすでに退社しています。この本に関心があればアマゾンでチェックしてみてください。
多分、この本が業界的に話題にされ、弘兼さんたちに注目されたのは、私の処女作「日本の中国援助・ODA」が玄人筋から高い評価をいただいていたせいだと思います。
たとえば、ノンフィクション作家の工藤美代子さんから「この本は面白いから、ぜひ読んでみたら」と某大手経済新聞の幹部から薦められたとお聞きしたことがありますし、森本敏拓殖大学教授、加瀬英明さん、古森義久さんたち識者の方々から直接お褒めいただいたという経緯がありました。
話を戻すと、私はもともとコミックは読まないため、「島耕作」の記述のなかに、こういう事実があったことを知らなかったのですが、ある編集者からそのことを聞いて始めて「島耕作」本の現物を手にとることになりました。作品の内容を確かめてみて、確かに、私以外にこうした諸事実を公にしているジャーナリストはいないことから、無断引用であると判断し、親しい弁護士に「人脈で読む中国の真実」と「島耕作」を精読していただき、確認したところ、『間違いなくパクリ。訴えるか?勝てるぞ』とアドバイスされたのでした。
ですが、それはそれで私の書いたものを弘兼さんが、評価してくれたからであろうと、好意的に自分を納得させ、この件は最終的に法的には問題にはしませんでした。
パクリはいまも多いです、つい最近も中国韓国情報について書いている人気ブログに私の発言が無断で大幅に引用されていて、読者の方が投稿で抗議しておられます。
また著名な学者が私の『田中角栄と毛沢東』の記述を公然とパクりつつ、田中失脚は資源と対中外交であるとあたかも自説のように『堂々と』講演しておられます。
またこれも田中角栄をタイトルにつけた文庫本のなかで、無断で私の本のなかの記述が2ページちかくも抜き書きされていて、勝手に引用されています。それでいて、参考文献にはその事実は一切掲載されていません。
彼はあたかも自分のスクープのように読者に対して誇りたかったのでしょうね。この方は佐高信さんと親しい『リベラル』なライターとして知られた方です。
すごい世界でしょう(笑い)。この業界は。
サヨクばかりではありません。ホシュもひどいですよ。この間、ある旧知の編集者が言うには『青木さんの「敵国になり得る国米国」を、これまで米中対決を言っていた連中が、隠れてこっそり読んで、それまでの自説を修正し始めている』とか。
これが事実かどうかはわかりません。ただ、西尾幹二さんは刊行直後に丁重なお手紙をくださり、そのなかには「米中関係を表面的に書いたものはあるが、青木さんの本は、詳細に事実を掘り下げて、そのうえで、ではこの現実に対して、日本はどうするのか、という主体性が明確に打ち出されている。そこに感動した」し、「勉強になった」と書かれてありました。また「あの本のリアリズムには誰も対抗できないよ」とも。
こうした公平な姿勢には励まされます。
私が情報の秘匿性をいやでも考えざるを得ないのはここにあるのです。
グルメの世界は「美味しんぼ」ですが、メディアの世界は「パクりんぼ」。
当然そうした現実を前提にすれば、特定の個人や企業に言及する際に、細心の取材と裏づけが不可欠で、そうした情報をネット空間で流すことにはいやでも慎重にならざるをえないのです。世界はパクリに満ちている。この現実をご理解ください。
講演も事情は変わりません。ほとんどの方がマイク持参で座っておられます。これでは「ここだけの話」がここだけではすまなくなります。専門家の方も少なくない。「青木さんの講演は情報関係者のオンパレード」(荒木和博特定失踪者問題調査会代表)だそうです(笑い)。
ちょっと待て あなたの側に パクりんぼ
実業之日本社
売り上げランキング: 475769
祥伝社
売り上げランキング: 337948
「暴落する米国!蠢動する中国北朝鮮!
新帝国主義時代の活路は新征韓論か?」
形式:トークライブ
日程:2009年02月08日(日)
場所:東京・新宿ロフトプラスワン http://www.loft-prj.co.jp/
時間:Open13:00 / Start13:30-end16:30
料金:¥1500(飲食代別)※当日券のみ(予約不可)
主催:佐藤悟志/bluewolves.office@gmail.com
【出演】 青木直人(ジャーナリスト)
佐藤悟志(司会)
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 「パクりんぼ」
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://aoki.trycomp.com/mt/mt-tb-aoki.cgi/247















