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●お伝えしていたように、絶版になった自著のPDF化を進めています。現在のところ、(1)田中角栄と毛沢東(講談社) (2)人脈で読む中国の真実(実業之日本社)、(3)中国に食い潰される日本(PHP出版)の3冊の作業が終わりました。
ただ、これをそのままの形で、一般向けに販売することは考えていません。新たな記事・レポートを追加して、当時から現在まで続いている「ニューバージョン」にしたいのです。
詳細は今後、報告させていただきます。1月~2月までには、追加原稿を書き上げる予定です。


●最近外務省が外交文書を公開しました。このなかに1972年の日中正常化当時の両国首脳間の話し合いの内容が含まれています。
そのなかで、田中角栄元総理が周恩来首相の「日本軍国主義批判」に対して、「自分は軍国主義者も共産主義者も含めて日本国民全体を代表してきているのであるから、共同声明に『軍国主義』をうんぬんして、国民の一部を非難することはできない。『軍国主義』という言葉を入れるくらいなら日本に帰る」と発言したことが記録されていますが、こうした事実も『田中角栄と毛沢東』ですでに紹介しています。

問題は田中と周恩来との会談ではありません。「偉大な領袖」とも、「真っ赤な太陽」とも呼ばれていた最高指導者・毛沢東と田中角栄の会談こそが、歴史的に検証されなければならないものであり、そこにこそ、田中の対米自立外交のカギが潜んでいたのです。

来年でそうした会見から40周年になりますが、いまだにこの事実が明らかになることはないようです。田中の最側近であり、「日本のフーシェ」と言われた稀代の情報官僚「カミソリ」後藤田(正晴)はロッキード事件発覚後、「事件の真相は日米関係に根本的な変化が生じない限り、明らかになることはないだろう」と事態の本質を喝破しています。

田中と毛沢東。二人の会見の真実と意味もまた、日本と米国の関係が根底的に変わらない限り語られることはないのかもしれません。


●田中角栄を「金権政治家」と非難し、自民党を離れ、新自由クラブを結成した、クリーンな[保守の新星」河野洋平はその後、ありもしない「従軍慰安婦」問題を中韓両国に「謝罪」し、さらに、衆議院議長となって以後は、日中貿易団体の老舗「国際貿易促進協会」の会長に就任しています(公務員の副業は禁止されているのですが・・)。

同社が河野に期待したのは中国政府要人とのパイプでした。それは日本が行う必要のない化学遺棄兵器の処理を日本人の税金で行いますとの対中公約や、小泉首相の靖国参拝への異例な抗議、そして、チベット虐殺とセットであった北京五輪を先進国ではただ日本だけが祝ったという「北京五輪を支援する国会議員の会」の会長に就任したことへの中国からのご褒美としての人脈だったのです。

●おかしなことがありました。田中をあれほど糾弾していた新聞やテレビは、河野が毎年、会長職と引き換えに、同社から膨大な謝礼を手にしている事実を決して報道することがなかったのです。
繰り返します。
衆議院議長の報酬は総理大臣よりも多く、公務員としては日本で最高額です。これに国貿促からの報酬を加えれば、河野氏は当時、議員としてはトップクラスの年収を得ていたわけですが、奇妙なことに、そうした彼の「金権」ぶりが活字になることはありませんでした。これは「保守」の皆さんの大好きな産経新聞も同様なのです。
河野はあくまで「日本の過去を反省する良心的な政治家」として報道され続けていたのです。私がある放送局で初めて、この河野スキャンダルをレポートした際、それを見た日本遺族会の会員の方が涙を流しながら「青木さん!よくレポートしてくれた。ありがとう!」と電話をかけてきたというのです。

マスコミ報道は「クリーン」と「ダーティー」というおよそ思考停止しただけの善悪の二元論に終始し、カネに汚い政治家は、田中角栄ただひとりと印象付けることに成功したのです。


●まだあります。これもマスコミが「金権の田中、クリーンの三木」と散々持ち上げた三木武夫元総理は靖国神社への首相の参拝に法的問題があるかのように言いはじめた人物ですが、彼は田中を含む歴代の総理が「日本の安全保障上の懸念」を理由に、散々ひきのばしてきた「核拡散防衛条約」の批准に踏み切った政治家でもあるのです。(当時の外相は宮沢喜一)
この瞬間、日本の核武装の可能性は頓挫してしまいました。
ソ連、中国、そして北朝鮮までが核を持つ時代。裸のままの日本はひたすら「平和を願えば平和が来る」と信じ込むばかりで、あたかもその姿は八つ墓大明神にひたすら祈祷する白髪のおばば(杖を振り回すあのおばあちゃんです)のようではありませんか。


●話を戻します。私は問いたいのです。
本当に「金権」だったのは田中なのか、それとも朝日新聞の大好きな河野洋平の方なのか。或いは日本の対米従属性を深め、さらに中国に対してはそれがいかに理不尽であろうがなかろうが、ただただ、謝罪しておけば『良心的な政治家』であるかのようにふるまった三木が愛国者で、田中は売国奴ということなのか。

ネット世論はマスコミが嫌いです。彼らは常に「マスゴミ」と罵るばかりです。でも、そんな彼らに、田中は金権だというけど、それはどこで知ったのですかと質問すると「マスコミです」と答えが返ってくる。これでは漫画です。
マスゴミ批判はいいのです。ですが、問題はマスゴミが書かない、書けない事実を発掘して表に出してゆくこと、個々の点をつなぎ合わせて、線にし、これを組み立てて面にして、全体像を明らかにしてゆくという知的な作業が本当に問われているということなのです。
私は非力ではあれ、そういう難題を引き受けたいと思い、NLCを立ち上げました。

●私がいつも関わるわけではないのですが、NLCとして、ツイッターを始めました。
こちらは単純に宣伝のためです(笑)。今後はこちらでも、NLC関連の講演とかをお知らせします。長めのものはこのブログを参考にしてください。
http://twitter.com/#!/NLChina2009


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