2014年 日本可以説「不」

| | trackback(0)

●謹賀新年
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

●以前から「やがてアジアで動乱が始まる」と言い続けてきましたが、今年あたりからそうした兆候が本格化するはずです。
「戦後」が終わろうとしています。平和に対する幻想を捨て、リアリズムに立つ醒めた認識が重要です。
アマゾンの書籍ランキング第1位が「永遠の0」(百瀬尚樹)であるという現実が国民の気分を表わしています。
好戦的な覇権国には憲法9条も、「イマジン」の歌も無効であるという苦い総括の中から明日の希望を語りましょう。

●動乱の舞台のひとつが朝鮮半島です。なかでも注目は北朝鮮の金正恩体制のゆくえ。結論から言えば、政変は時間の問題です。同時に中国の冊封体制下に入りつつある南の韓国の動向も注目です。韓国経済の対中依存度の高さは常識を超えています。中国国内に山のように積みあがった在庫の本格的調整で、遠らからず輸出にブレーキがかかるのは必至です。韓国は外交ばかりか、経済でも中国との運命共同体の道を選択してしまったようです。

●北朝鮮有事は韓国ばかりか、中国がどう動くのか、米国はどう対応するのか、ここもポイントになります。安倍政権が特定機密法案の成立を急いだのは、朝鮮半島における「戦争」が念頭にあるからです。反対派はそうしたリアルな情勢を論ずることなく、「やれ赤紙が来る」とか、「すいとんの暗い記憶」とか、時代錯誤で、マンガのような批判に終始してしまった。これで勝てるわけがない。
漫画家の蛭子能収さんが「すいとんをすいとんねん」と受けないギャグを飛ばしているのを思い出しました。

●法案には有事体制シフトと同時に「官」による恣意的な情報隠ぺいの二つの側面があり、後者に反対するのは当然としても、他方で、「朝鮮動乱」が近づいているというリアリズムも忘れてはなりません。「軍靴の足音」が朝鮮半島から聞こえてきませんか?
左派系知識人たちの時代は終焉。
さようなら!香山リカさん。

●尖閣情勢も目が離せません。
現状では日中首脳会談が実現していないこと、両国のトップの間に有事の際のホットラインが存在していないことから、突発的な軍事衝突の可能性はありうると見なければなりません。

●中国経済は2桁台の高度成長が終わり、7%台の中成長の時代に入りました。ですが、危機の水位は高まるばかりです。
理由は中国の成長パターンは民主的にして公平な政治の不在ゆえに、豊かになればなるほど、格差と自然環境の拡大を生み出す構造的な問題を内包しているからです。

●中国共産党の党規約には「マルクス・レーニン・毛沢東思想を指針とする」と書かれていますが、ならば、マルクスの予言通り、「経済」という下部構造と「政治」という上部構造の間の諸矛盾が本格的な軋みを生むのは必然で、このあたりが今後の中国の最大の課題にはなるはずです。

●昨年夏、日本の超有名食品メーカーが身ぐるみはがされて、這う這うの体で中国から撤退しています。にもかかわらず、新聞もテレビも、なーんも伝えないという極楽ぶり(笑)。

●究極の市場経済路線をまい進する中国国内で、市場競争に敗れた中国の弱者階層から外国人や外資に対する憤激が表面化する可能性は高い。
尖閣や靖国問題を理由に、中国との経済関係が悪化するとだけ言い続けてきた「識者たち」はこれから大陸で何が起こるのかをしっかりその目で見てほしい。チャイナリスクはいささかも軽減してはいないのです。

●言論人に権力などありません。たったひとつの武器。それは「言葉」です。インテリジェンスと言い換えてもいい。
事実を踏まえた洞察力ある「言葉」。プロが予想外れっぱなしではプロではない。「躍進する中国市場」は同時に前近代的でアナーキーなそれであることをいずれ事実が教えてくれるでしょう。

●最後に対米関係です。
昨年上梓した「安倍晋三が第2の田中角栄になる日」のなかで、安倍氏は外交的自立志向をもつ「ナショナリスト」であり、その対中外交や拉致問題に関する姿勢、さらにソ連との関係改善への方向性はアメリカのグランドデザインを刺激しかねない内容を含んでおり、田中角栄の日中正常化と資源外交同様、米国の虎の尾を踏みかねない危険性があると言いました。

●安倍総理の靖国参拝。中国韓国ばかりか米国まで抗議を行ってきました。米中両国が人権ではなく、歴史認識を共有することで天安門事件の後遺症を克服した事実は「人脈で読む中国の真実」や「田中角栄と毛沢東」の中で詳しく紹介。

●また昨今、米中対決論が語られていますが、NLCは前号の「リセットされた米中経済『同盟』~尖閣単独防衛に向かう安倍政権」、またNLC通信「パンドラの箱を開けた総理の靖国参拝」のなかで、今回の日米関係悪化という事態をすでに「予言」してきました。日米対立の新しい芽が生まれようとしています。
今回のオバマ政権の反応はいささかも驚くべきことではありません。最悪の場合、この春のオバマ大統領の来日もキャンセルされる可能性も念頭におくべきでしょう。

●日本の不幸。それは左派の「空想的平和主義」を笑ってきた保守のなかにある根強い対米幻想なのです。
両者はともに事実によって報復されるでしょう。

●ただ希望はあるのです。
世論調査でほぼ半分の国民が総理の靖国神社参拝を肯定しているという数字は中国、韓国ばかりか、米国の内政干渉にも「ノー」といえる日本人が増えつつあるという時代状況を表わしています。日本可以説「不」(ノーと言える日本)。
私はここに日本の光明を見ています。
NLCは今年で創刊から5年目を迎えることができました。
今後もこうした内外の情勢を書き続けていきます。

本年もよろしくお願いします。
元旦  青木直人
     山本孝司
     




-----------------------------------
1月の講演会予定
1月26日(日)
午後6時10分から
文京シビック・スカイホール(26階)
参加費;3,000円
予約不要・どなたでもご参加いただけます。

上記講演は延期とさせていただきます。
-----------------------------------



■ニューズレター・チャイナの詳細・お申し込みは、http://aoki.trycomp.com/NL/ から。









« ニューズレター・チャイナ「通信・12月号」を配信しました。 | HOME | ニューズレター・チャイナVol.233を配信しました。»


トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 2014年 日本可以説「不」

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://aoki.trycomp.com/mt/mt-tb-aoki.cgi/910






定例講演会のお知らせ
------------------------
2015年2月15日(日)
午後6時10分から
文京シビック・スカイホール
参加費:5,000円
予約不要・どなたでもご参加いただけます。


2月22日(日)
午後1時半〜
長岡市 アオーレ長岡市民交流ホールB/C
参加費用 2000円
主催 アジア経済研究会にいがた




・ニューズレター詳細・お申込
・配信が届かない場合
・登録アドレスの変更












Blog内検索


アーカイブ

講演依頼


青木直人への講演依頼は、こちらからお申し込みください。