米国の衰退と各国の自立はメダルの表裏

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●安倍総理の靖国神参拝やロシアとの関係改善、従軍慰安婦問題の見直しに、米国(特に国務省)からの批判とけん制が目立ち始めた。それはそれでいいのだが、お笑いなのはこれまで米国の外交政策を散々批判の遡上にあげてきた左派勢力(というよりも「サヨク」)があれほど非難してやまなかった「アメリカ帝国主義」の安倍批判に安易に乗っかかり、これに同調していることである。民族的なプライドも思想的な節操もあったものではない。いつからアメリカが平和勢力に変わったのか、ぜひ説明してほしい。


●彼らが米国に言及する理由は単純。「中国・韓国からの批判は必至」というワンパターンな切り口に「それがどうした」と国民が言い始め、政治的な効果が低下しているからだ。


●そこで「アメリカ帝国主義」の国家レベルの対日牽制を利用するというニューバージョンが登場しているのである。単純に言えばアメリカの外圧を利用しようというのである。民主党も社民党も共産党も朝日新聞も毎日新聞も今ではみんな「米帝」のお友達なのである。なかには米国による倒閣まで期待する声もある。


●安倍内閣を支持するのか、倒すのかは主権者たる日本国民が決めることであり、米国には何の関係もない。常識以前の話である。
こうした外圧頼みの国恥的姿勢を西郷隆盛も勝海舟も嫌悪した。「討幕は日本のこと、干渉は無用である」。西郷はイギリス公使にこう告げている。サヨクの「事大主義」は目を覆うばかりである。


●安倍外交の自立にむけた理由にはすでに米国に過剰に依存した安全保障政策は過去のものになりつつあり、尖閣防衛などの対中外交においては彼らは必ずしも日本の「同志」たりえないというリアリズムが内部で共有されてきたためである。


●日本だけではない。「戦わない弱い米国」への過剰な安全保障戦略こそリスキーだ。サウジも、イスラエルも、フィリピンも、ベトナムもそう考え始めている。離米傾向は安倍内閣だけの孤立した特異な外交的方向性というわけではないのである。


●私はこうした国際認識と対米観(それは先に衛藤晟一代議士の米国への「失望」発言にも通底しているのだが)は間違ってはいないと思う。米国はかつての米国ではない。早くも「ウクライナにも軍事関与はしない」と言い始めている。これが中国ならなおさらだ。


●最新のNLCでも指摘したことだが、米国と中国は今や互いの金融危機を回避すべくあらゆる形の協調を始めている。これで軍事対決が可能なわけがない。
米中金融「同盟」という現実から目をそむけた認識は非現実的である。日米安保は米中経済「安保」にけん制されつつあり、米国による安保行使のハードルは明らかに高くなりつつある。


●日本に問われているのは自分の足で立つという自立への方向性なのである。
にもかかわらず、安倍批判者たちは「尖閣は共同支配で結構、従軍慰安婦は寝た子を起こすから事実の検証はすべきではない」。こうなのだ。中韓の言い分丸のみ。もろに後ろ向きである。
で、これが「国益」なのだと(笑)。


●さらに矮小なのが安倍批判の内容がてんぷらを食った、食わないのレベル。
てんぷらを言うのなら、神保町の「いもや」ではないのか。白菜のお新香もおいしい。私は以前このお店でエビ天を口にした瞬間、ほおのあたりがスース―したことがある。はて、面妖なと、足元を見ればナントほっぺたが落ちていたのである。「いもや」の名前が出ない時点で、「天ぷら」論議は終わっている。





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