日中首脳会談と言う試金石

| | trackback(0)

●日本政府の尖閣国有化以来、2年以上も実現しなかった日中首脳会談が正式に決定しました。チャイナウオッチャーの立場でいえば,会談が実現するのかどうかを事前に予想しえたのか否かは、プロとしての試金石になりうるものでした。

●私は自身が主催するNLC(ニューズレター・チャイナ)と言う情報誌の中で、いかに対立があろうとも、それだからこそ、日中首脳会談は早期に実現すると言い続けてきました。開催が決まってから、後だしじゃんけんをしているわけではありません。

●NLCのバックナンバーを読んでいただければわかるのですが、8月からは頻繁にこの件を取り上げ、会談実現を予想、さらにそれを前提にして今後日本と中国の関係がどういうものになるのか、を解説してきました。

●実はこの夏の段階で複数の高いレベルの情報のプロフェッショナルたちから「青木さんは会談をあると思うのか、そうではないと考えているのか」との問い合わせがあり、「よほどの突発的事件が発生しない限り(たとえば尖閣地域でのミニ軍事衝突など)、安倍総理と習主席の話し合いは年内には実現する」と回答してきました。
さらに「APECが北京で開催されるということは日本にとっても、ホスト国である中国にとってもその最大の好機になるだろう。ただし中国は安倍政権の譲歩を狙って、ぎりぎりまで正式な回答を引き延ばすはず」とも返事させていただきました。

●紹介したNLCが報じた首脳会談の記事は次のようなものでした。

• 特別会員向けレポート(8月6日配信)
邦銀に対する「制裁」解除に向かう中国政府
~高まる経済リスクと首脳会談へのシグナルか?

以下、一般会員向けレポートとして、
●NLC261(8月7日配信)
  安倍・習会談はあるのか
  ~公開情報を読み解けば答えは出てくる

●NLC264(8月30日配信)
  再び日中首脳会談を予想する
  ~経済大国中国の貧しい現実を直視せよ

●NLC265(9月9日配信)
  安倍晋三と習近平のエール交換
  ~「対立と話し合い」と言う外交的リアリズム


●ここに挙げた4本の記事は習主席ら中国首脳の発言と新華社など党の意向を代弁する主要メディアの社説などに通底する内在的論理を解説することで、中国政府が日本との首脳会談実現にシフトを始めたことをあきらかにしたものです。また同時に、日本は日本で、どのような「和解」に向けたメッセージを送り続けていたのか、安倍政権はいかなる対中関係を目指しているのかをレポートしたものでした。

●さらに、首脳会談実現を前提に書いたのがVOL266(9月13日配信)の
【新「日中互恵関係」の落とし穴
~対中援助が共産党批判に変わるとき】と
10月12日に開催したNLC主催の講演「APEC以後の日中関係」です。
ここでは首脳会談が行われた後の対中ビジネス環境とその内包するリスクを紹介しました。

●私は情報の価値は早読みにあると信じています。後だしジャンケンには自己弁護以外の印象を受けません。正確に「点」を押さえておけば「線」も「面」も見えてくるのです。

●朝日新聞が30年間もの長い間続けてきた贖罪史観に裏付けられた「従軍慰安婦強制連行」ねつ造報道は戦後「民主主義」言論が内包する空想的な平和主義と露骨な政治性を国民の前で暴露してしまったようです。これでもう「世論」の後戻りはありません。

●世界が急速に国家主義的カラーを強め、資源と市場の再分割が本格化し(アフリカにおける旧宗主国と中国の対決を見てほしい)、時代の顔がネオ帝国主義のそれに回帰しつつある現在。周辺国の軍事的膨張を前に日本国民が憲法9条と添い寝するだけの時代もついに終わったのです。それは国民意識の変化としても現実化しています。

●これからの言論の主流は現実主義に立脚し、事実を事実として承認しながら、かつ、同盟国米国の衰退(それが長期的であろうと短期的なものであろうと)を前に日本がどのようにして自立に向かうのかに国民的関心は移ることになるでしょう。

●このブログをお読みいただいた方でNLCにいささかでも関心をお持ちの方はぜひ購読をお願いするものです。このブログの内容が自慢たらたらのものに受け取られたなら、そこはお詫びさせていただきます。


11月8日
青木直人









■ニューズレター・チャイナの詳細・お申し込みは、http://aoki.trycomp.com/NL/ から。






« DVD Vol.44が完成しました。 | HOME | 講演のご招待»


トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 日中首脳会談と言う試金石

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://aoki.trycomp.com/mt/mt-tb-aoki.cgi/988






定例講演会のお知らせ
------------------------
2015年2月15日(日)
午後6時10分から
文京シビック・スカイホール
参加費:5,000円
予約不要・どなたでもご参加いただけます。


2月22日(日)
午後1時半〜
長岡市 アオーレ長岡市民交流ホールB/C
参加費用 2000円
主催 アジア経済研究会にいがた




・ニューズレター詳細・お申込
・配信が届かない場合
・登録アドレスの変更












Blog内検索


アーカイブ

講演依頼


青木直人への講演依頼は、こちらからお申し込みください。