青木直人BLOGでタグ「東アジア共同体」が付けられているもの

初夏

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関東は毎日暑い日が続きます。
テレビ出演と講演のお知らせ

(1) 6月10日(火)の午後8時から1時間半、チャンネル桜の「桜プロジェクト」で、第2回目の北朝鮮映像の放送と解説を行います。今回は「市民」に焦点を当てて、外国人との接触をしようとはしない北の住人たちの姿を伝えます。国交正常化が実現しても、独裁政権が変わらない限り、国民同士の真の交流はありえません。

(2) 同じく12日(木)、13日(金)の討論×3に出演します。番組のキャスター参加の討論番組で、「キャスター」として出演するのは初めてです。
テーマは「四川大地震から見えるもの」です。何でも話してくれということなので、中国革命と共産党論を語ろうと思っています。最近中国共産党史を集中的に再読しています。この関連でトロツキーの「中国革命論」を読了したばかりです。実家の裏にある日本海の松林の下で横になって読書する快感は筆舌に尽くしがたいものです。
これでも高校時代はフランスの詩人ボードレールが大好きで、学校をサボっては日本海を前にして、彼の言う「青い空と大いなる雲」を飽きもせずに見つめていたものです。
あのころ、私は間違いなく、そこに未来を実感していたと思っています。
さて、その「中国革命論」を読めば49年の中華人民共和国の成立とは巨大な農民蜂起の勝利であったことが自然に了解できます。いま、農民は革命の最大の非受益集団に転落し、中国の安定を脅かす最大の社会要因になりつつあります。
また14日(土)の桜キャスターコラム特集では、「姜尚中東大教授を批判する・幻の東アジア共同体」を話します。

(3) 宝島ムックの巻頭対談でスポーツジャーナリストの二宮清純さんと対談しました。基本的な中国認識が似ていて、大いに盛り上がりました。二宮さんには以前「田中角栄と毛沢東」を「週刊現代」で書評していただいたこともあり、また別の機会に中国と米国、それに東アジア情勢についても論じ合いたいと思います。

(4) RENKの会員で、旧知の佐藤悟志さんからの依頼で、来月阿佐ヶ谷の「ロフトプラスワン」でライブトークをやることにしました。テーマは「日本の対中ODAについて」です。

(5) その他、中国と北朝鮮の高まる緊張関係の実態や、外資が撤退を始めた中国経済の先行きについても講演します。こちらは会員制なので、お知らせだけ。

(6) 本を書き始めました。今年に入って、2冊目の書き下ろしです。これから中国で何が始まるのか、を正確に読み込んだものにするつもりです。


チャンネル桜

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『韃靼』開発プラン

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あっという間にお正月も終わり。仕事のあいまあいまに暮れから読み終えた本を紹介します。
私はあまりベストセラー関連本には関心がなく、古典を読むことが多いのですが・・・
今回は平凡社の東洋文庫から。


「韃靼漂流録」(園田一亀)

41Z6MD1TF0L._AA240_.jpg嘉永21年(1644年)、越前の商人・国田兵衛門ら58人が船で松前に向かう途中、暴風雨のため、韃靼国(今の中国東北地方)に漂着、多くは現地人に虐殺されるものの、残った15人の漂流民は韃靼の都盛京(現在の瀋陽)に連行され、ここでは一転して厚遇をうけ、無事帰国を果たすことができた。本書には彼らの一連の体験の聞き語りが収められている。 この記録が貴重なのは、彼らが瀋陽に着いた時期と、満州人の清国建国が重なっていることだ。首都移転のため膨大な数の満州人が北京に遷都する際の同時代の証言は他にない。 建国直後の北京の姿は実にリアルに描かれていて興味深い。万里の長城の描写は印象的だ。 中国史は結局、漢民族と北方民族の覇者争奪の歴史なのである。 この韃靼漂流記は過去の話だとばかりはいえない。なぜなら日本人商人たちが漂流した場所は、現在でいえば、ロシア領のポシェット湾あたりで、この側を日本海側に向かって流れているのが北朝鮮の豆満江なのである。つまり350年前、北陸の日本人たちは現在、米朝関係改善のなかでスポットを浴び始めた豆満江地域に流れついていたである。(もともと韃靼国=清国領だった場所がロシア領に編入されたのは愛グン条約と北京条約による)


中国が東北開発に、豆満江開発マネーを利用しようとしていることはこれまでたびたび指摘してきたが(『中国の黒いワナ』参照)、今年6月には新潟で東北三省関係者と日本企業の大々的な交流とシンポジュームが開催される。これは昨年秋、日本財界の対中ロビー『日中経済協会』が中国を訪問し(154名と歴代最大の規模!)中国政府との共同作業として実現するものだ。また日中経済協会の訪中と同時期に、日本財界の総本山『経団連』が正式に「東アジア共同体」を『真剣に議論すべき時期が到来している』提言していることも注目される(『対外経済戦略の構築と推進を求める』)。なかでも『『共同体』の構築には日中間の経済連携の強化が不可欠のステップである』ことが強調されていることは特筆しておきたい。
東北三省の再建と天津を第二の上海に、(渤海経済圏構想)と外資を積極的に誘致しはじめた胡錦とう政権とコスト高が構造化してきた沿岸部から東北アジアに生産拠点をシフトし始めた日本財界の思惑は長期的には重なりあう。
暮れのぎりぎりに実現した福田総理の中国訪問は極めて短時間のあわただしいものだったが、天津視察に時間がさかれているのは『日中経済共同体』戦略の文脈から理解すべきなのである。日本海側の中心都市新潟と韓国の束草、韃靼漂流記の現場近くにあるロシアのトロイツァをむすぶ環日本海フェリーが就労を始めた。将来的には北朝鮮の羅津港もこの寄港地に想定されている。
こうして北東アジアの関係各国の国益をむき出しにした日本取り込み外交が本格化する。
拉致問題と日朝正常化はそれ自体単独で存在しているわけではない。日本が6者協議に参加し、共同宣言にサインした段階で、周辺関係国による日本収奪の構図は既定のものになってしまったのである。


(筆者の園田氏はこれ以外に「韃靼漂流記の研究」があり、南満州鉄道(満鉄)の鉄道総局から刊行されている。こちらは入手が困難であり、私は国会図書館で読んだ。
満鉄の遺産は大いなるものがある。ちゃんと足で歩いて情報を取っているし、デスクワークも時間をかけてじっくり整理分析されている。
急転する北東アジアに対する情報収集と分析は急務なのだが・・・。

次回は同じ東洋文庫の『朝鮮事情』を今日的文脈からどう読むのかを書きます。
中朝間に生まれた対立と矛盾を日本がどのようにして利用していくのかという話です。


韃靼漂流記 (東洋文庫)
園田 一亀
平凡社 (1991/09)
売り上げランキング: 655580





青木直人講演会のお知らせ
第1回
「田中角栄とはなんであったのか」

8月28日(土)
18時~20時30分
※終了いたしました。
DVD予約受付中!

第2回
中国経済はどこに行く
~日本企業を待ち受ける「危険な斜面」

10月23日(土)
18時~20時30分

どちらも
会場 文京シビック3F第1第2会議室
参加費 3000円



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